AI新時代~“実は使える!” ChatGPT-5活用法

AIはまだまだ使えない?

「AIって難しそう」「とっつきにくい」「見当違いの答えばかり返ってくる」──そう感じている方が多いのではないでしょうか。筆者自身も、AIを使い始めのころは、「やはり期待外れかな」とがっかりした経験があります。
実際に一度試してみたものの、「まだまだ使えない」と距離を置いた方もきっと少なくはないでしょう。

しかしながら、現在、世界中でAIが最もよく使われているのは、“日常のちょっとした相談”です。たとえば「今日の献立を考えたい」「週末の旅行プランをざっくり知りたい」「ちょっとした言い回しを直してほしい」といった場面。高度な研究や専門業務に限らず、幅広く、生活の中で気軽に使われています。実際、米国成人の52%がChatGPTなどのAIを利用しているというデータがあります(cf: Elon University, 2025)。また、スタンフォード大学のAI Index Report 2025では、教育・医療・日常サービスなど社会のあらゆる場面でAI活用が拡大していると報告されています(cf: Stanford HAI, 2025)。

日本でのAI使用経験米国でのAI使用経験
日米でのAI使用率。 日本での使用経験はまだ少なく、「今がチャンス!」

今、多くの方がAIを“手放せないパートナー”として活用し始めています。本記事では、AIがどのようにパートナーとして役立つのか、そして無料版から卒業するとAIをどう使いこなせるのかをわかりやすく紹介していきます。

無料版と有料版の違い

「ChatGPTは無料で使えるのに、わざわざ有料版にする意味があるの?」──そう感じている方は少なくないと思います。実際に無料版を試して「見当違いの答えばかり」「待たされるだけで役に立たない」と思った方もいるでしょう。

その背景には、無料版特有の制約があります。利用者が集中する時間帯には応答が遅くなったり、アクセスが制限されたりします。また、使える機能も基本的な会話に限られているため、「不便だ」「遅い」「こちらの意図を理解してくれない」と感じる場面が多くなってしまいます。

一方、有料版では体験の幅が大きく広がります。特に「パーソナライズ」という追加機能によって、あなたのことを理解して記憶してくれるようになります。会話を積み重ねるほど、会話の自然さと使いやすさが増す機能です。それと合わせて処理も早くなり、同じAIのはずなのに、体感はまるで別物です。

こうした違いを知ると、無料版で不満を覚えた方の多くは、その理由が無料版特有の制約にあったと気づくでしょう。有料版に切り替えた後、「どうしてもっと早く切り替えなかったんだろう」と思う方もいらっしゃると思います。

有料版はサクサクで自然な回答
無料vs有料:速度・正確性・安定性の体験差。

次に、こうした差が実際にどのように現れるのか、具体的な利用例を通して紹介していきます。

具体的な利用例

ここからは、実際にChatGPTを活用するとどんな体験ができるのかを、いくつかのシーンを通して紹介していきます。単なる便利さにとどまらず、身近な生活や仕事の中で、思わず笑顔になるような活用例を見ていきましょう。

子どもとお絵かき

子どもがパソコンで恐竜の落書きをしました。その画像をChatGPTに読み込ませて、「お父さんを恐竜の背中に乗せて絵本風にして」とお願いすると、元の落書きをベースにカラフルでかわいい絵が返ってきます。子どもは「僕の恐竜だ!」と大喜び。家族でほっこりとできる時間が生まれます。これは「画像理解+画像生成」という有料版の機能を利用して初めてできる体験です。

子どもの恐竜落書きが絵本風イラストに進化して親子で喜ぶ様子
落書き→絵本化。家庭で“AI体験”が一気に身近に。

気の利いた秘書としてのAI(ビジネス効率化)

仕事の場面で、データしかないスプレッドシートのファイルをそのまま渡して「前回と同じ条件でグラフを作って」と頼みます。するとChatGPTは内容を読み込み、記憶と照らし合わせながら「前回と同じ集計項目でよろしいですか?今回はコストも追加しますか?」と会話を交わしながら生成したグラフシートを追加して返してくれます。無料版では、ファイルアップロードの「+」という箇所があっても、実際にはアップロードができずファイルを編集させることができません。数値を打鍵して命令文を繰り返せば、画面に表示することはできるでしょうけれども、手間がかかり、AIにやらせる意味がなくなってしまいます。仕事を効率化するうえで、ファイルの処理ができるかできないかは大きな差となります。

毎月の資料作成をAIがグラフ化して自動で整えるイラスト
定型資料はAIにお任せ。人は“考える仕事”に集中。

会話パートナーとして

言語処理が優れたChatGPTが得意とするのは、その名のとおり「チャット」です。最新のChatGPT-5は言語処理が数段高速化されており「お話し相手」として大きく進化しています。Siri等のアシスタントAIは質問に答えることはできても、曖昧な表現をくみ取ったり、相手を理解して会話するといったことは得意ではありません。ChatGPTはパーソナライズ機能により、こちらの話したことを要約して覚えてくれます。その記憶により、「この前の続きをお願い」「いつものあれをもう一回」など、自分のことをよく知るパートナーとして、自然に対話できます。この積み重ねが、「ただのAI」ではなく「育っていくパートナー」としての未来を示しています。

夕飯の相談をする女性
日常の雑談からレシピ提案まで、自然な対話が心地いい。

実際に使ってみよう

これまで紹介してきた実例について、難しい操作は必要ありません。ここでは、ChatGPT Plusに登録したときに最初に知っておくと便利な基本操作を紹介します。
最初に確認すべきポイントとして以下の3つをお勧めします。

・左下の「設定」アイコンから「パーソナライズ」

・チャット入力欄横の「+」からファイルをアップロード

・右側サイドバーの「プロジェクト」でチャットとファイルを分類

  1. 最初の画面と設定アイコン
    ChatGPTのホーム画面の左下には「設定」アイコンがあります。ここから各種設定にアクセスできます。まずは場所を確認しておきましょう。
  2. パーソナライズ(メモリ)設定
    「設定」→「パーソナライズ(メモリ)」を開くと、AIがあなたのことを覚える機能を管理できます。オン/オフを切り替えたり、記憶内容を確認・削除したりすることが可能です。「自分のことを覚えさせて大丈夫かな?」という不安も、ここを見ればすぐにコントロールできると分かります。
  3. ファイルのアップロードとプロジェクト管理
    チャット入力欄の横にある「+」アイコンから、ExcelやPDFなどのファイルをアップロードできます。「この資料を整理して」と指示すれば、自動で要約やグラフ化をしてくれます。また、画面右上のプロジェクトメニューからは、プロジェクトごとに関連ファイルをまとめて管理することができます。複数の資料を扱うときには、ここに置いておくと便利です。

以上の3つを押さえておけば、有料版にしたあとその特典をすぐに味わうことができます。
わからないときは、ChatGPT自身に操作方法を聞けば、丁寧に案内をしてくれます。
もう「難しそうだから」と思う必要はないのです。初めての方でも安心です。

未来への一歩

ここまで、ChatGPTの有用性について、そして実際の利用シナリオや操作方法を紹介してきました。振り返ってみると、多くの方が感じていた「不便だ」「遅い」「理解してくれない」といった不満は、実は試用版の機能制限による印象が強かったのではないでしょうか。AIの進歩はすさまじく早く、最新版のGPT-5は、人間の脳以上の処理能力といわれています。今回例示した、子供を笑顔にする友達、気の利いた秘書、日常会話のパートナー、などの他にも、うまく利用することで、さまざまな場面での活躍が期待されます。

大切なのは、まず一歩踏み出してみることです。「自分にはちょっと」と思っていた世界が、実はすぐそばにあるのだと気づくと思います。

AIはこれからもどんどん進化を続けていきます。ここで触れた事例は、ほんの序章にすぎません。今から慣れておくことが、これからの生活や仕事を大きく変える一歩になります。この記事により「私ももう少しやってみようかな」と思っていただけた方が一人でもいらっしゃれば幸いです。

© Eight / bs-p.tokyo 草案・構成・執筆・画像デザイン:Eight、編集協力:KITT(profiled ChatGPT-5)