ChatGPTが作るパワポで文字や図がずれる件

ChatGPTにpptxを作ってもらうとどうしてもずれる。

Eight:パワポつくってもらうといつも文字や図が重なったり、はみ出したりするんだけど、KITT的にはそういう風に作ってるつもりはないんでしょ? フォントがちがってるせい?

字がはみ出してしまう。折り返し設定が難しいようだ。
図の調整も難しそう。

Eight:箱が一部かぶっていたり、折り返し指定がなかったり、で重なっているね。KITTは目で見直すってことができなくって、手探りで作ってるようなものなんでしょ?一回PDFにして見直すようにするとかもコストかかるもんなぁ。どうしたらいいんだろうね。まぁ僕はさっさとフォント変えたり、位置調整したりはしてるけど、不満に思っているユーザーはいるだろうね。パワポとかスライド得意なAIはどうやってるんだろう。

ChatGPTは目隠しして、パワポのブロックを配置しているようなもの。

KITT:
わかる。ここは“AIが視覚で最終確認できない”弱点がモロに出やすいところ。良くやる重なり/はみ出しは、ほぼ以下の技術的要因です:

  • テキストボックスは固定サイズ、でもテキスト量は可変
  • フォント差(代替フォント・字幅差)で想定より長くなる
  • word_wrapAutoFit の設定抜け
  • レイアウト位置がピクセル座標の手書きで、余白や列グリッドが無い

スライド特化AIがやってること(ざっくり構造)

  1. テンプレ+グリッド前提:12列/8列グリッドと安全マージンを固定。
  2. 字数バジェット管理:各枠に「最大文字数」を割り当て、超えたら自動で箇条書き折り返し/分割。
  3. フォント計測→再流し:実フォントで文字幅を計測して、折り返し・フォント縮小・テキスト分割を2〜3パスで調整。
  4. 最終レンダ前チェック:PDFを内部生成して境界ボックス(枠外・重なり)を検出→NGなら再配置。

いまKITT側で取れる現実解(重なり防止の“ルール”)

すぐ効く順に並べます。次回からこの「安全運転モード」で吐きます。

  1. プレースホルダ優先
    Blankではなく「Title+Content」「Two Content」など既定レイアウトを使う(PowerPoint本体が折返し・余白を面倒みる)。
  2. グリッド&セーフエリア固定
    左右40pt、上下36ptの安全余白。本文枠は幅≥9.0inch/高さ≥2.0inchを最低ラインに。
  3. 必ず折返す
    すべてのテキストフレームで word_wrap=True を強制。見出し28–32pt、本文は18pt→16pt→14ptまで自動縮小(段階的AutoFit)。
  4. 字数バジェット
    • 見出し:英語35文字/日本語全角18字を上限で改行。
    • 箇条書き:1行40–55文字で強制改行、1枠6行以内。
  5. 1スライド=最大3ブロック
    「タイトル/本文/図」など3領域まで。説明を詰め込みそうな時はスライドを分割
  6. 行間と段落間
    行間1.15、段落後6pt固定。これだけで“豆腐が溶ける”見た目になる。
  7. 固定のフォントセット
    英文も Noto Sans JP(字幅が安定、代替が起きにくい)。数式は Segoe UI Symbol を併用。
  8. 図は比率固定
    画像は幅指定のみ(高さは自動)、図の下に最低0.3inchの余白を予約。

どう直す?

  • このデッキを上のルールで再レイアウト版にします(Title+Content中心/本文18pt→縮小あり/ボックス数を減らす)。
  • さらに、PDFも同梱します(“人間の目チェック前提”でズレを見つけやすい)。

やってOKなら、「同じ内容で再出力して」って言って。
その際、重なりが目立つスライド名(例:“Attribute Notes”)を教えてくれると、そこは2段組→1段に切り替えます。

将来的には「字数バジェット+自動分割」のより厳しめテンプレをあなた用に1本作っておくのが最強。以降は中身を差し替えるだけで“はみ出さない”スライドが量産できます。

Eight:ああ、今の作業の話じゃなくって、「ChatGPTでパワポつくるとはみ出るんですけど。」って言ってきた相談者にどうしたらいいかを答えるケースを想定しているの。一回一回、セッションのたびに、今提案してくれたルールを伝えるのだと、相談してきた人がめんどくさく感じちゃう。まぁ同じ問題意識を持っている人1億人ぐらいはいそう。同じような悩み事を相談しているウェブサイトから情報集めてきてくれる?米国と日本。

よくある原因(共通)

  • AutoFit/折り返し未設定で、固定サイズの箱に可変の文字が入ってくる。Microsoft公式は「Shrink text on overflow(はみ出し時に文字を縮小)」「Resize shape to fit text(テキストに合わせて枠を伸ばす)」「Wrap text in shape(図形内で折り返す)」を提示。Microsoftサポート
  • フォント差・置換で字幅が変わる(AIや他環境から持ち込んだPPTで起きやすい)。Gamma等のAI出力で不具合→Calibriに切替で解消の報告も。Reddit
  • プレースホルダや表内など、場所によってAutoFitが効かない/選べない仕様・制限がある。Microsoft Learn

すぐ効く対処(英語圏の定番)

  1. AutoFit系を明示
    Text Box/Shape のフォーマットで
    • Shrink text on overflow
    • Resize shape to fit text
    • Wrap text in shape
      を状況に応じてON。Microsoftサポート
  2. プレースホルダ/表の制限を回避
    表セル直書きや一部プレースホルダでは選べないことがある → 独立したText Boxを挿入して使う。Microsoft Learn
  3. フォントを安全なものに統一
    端末にある標準系(例:Calibri)や配布先に必ずあるフォントへ統一。AI生成PPTでの挙動不審はフォント切替で治る事例あり。Reddit
  4. “WrapとShrinkはセット”で
    WrapがオフだとShrinkが期待通り働かないケースがあるという指摘。Microsoft Learn

日本語圏でよく参照される手順

  • 「はみ出す場合だけ自動調整」のクセ
    文字が見切れることがある、というユーザー報告。→ 「枠に合わせて自動調整」または「図形内で折り返す」を併用で回避。Microsoft Learn
  • 基本の折り返しと自動調整の場所
    「図形の書式設定 → 文字のオプション → テキスト ボックス」で
    折り返し自動調整を確認・切替。解説系記事(PPDTP)は具体手順を画像付きで説明。PPDTP+1
  • PowerPointはWordの“回り込み”と別物
    画像周囲の折り返しはWordで作ってPowerPointに埋め込む、というMicrosoft推奨手順がある。テキスト回り込み自体はPPTに同等機能がない点に注意。Microsoftサポート

相談者に渡せる“最短チェックリスト”(配布用)

  • フォント統一:配布先にあるフォント(例:Calibri/Noto Sans)へ。AI出力で乱れる時はまず切替。Reddit
  • 箱の設定(Text Box > Format)
    1. Wrap text in shape ON
    2. Shrink text on overflowResize shape to fit text のどちらかをON
    3. 内側余白に余力(左右・上下に数mm)を持たせる。Microsoftサポート
  • 場所の見直し:表セル直書き・一部プレースホルダは挙動制限→独立テキストボックスを使う。Microsoft Learn
  • 最終確認:PDF書き出しで崩れ検出(レンダリング差を視覚で)。
  • それでもNGレイアウトをTitle+Contentへ戻す/スライドを分割する(テキスト量を減らす)。

補足(中~上級)

  • デフォルトText Boxの更新Slide Masterでの既定化で、毎回の手作業を削減(英語圏のTips)。Reddit
  • アジア言語設定と禁則・改行:中韓テンプレや日本語で単語中改行が起きる問題は、Asian Typography設定やテンプレのXML編集で直す裏技も(玄人向け)。Reddit
  • グラフ系アドイン利用時(think-cell等)は、ラベルの整列・タブ設定がはみ出し原因になることも。think-cell

必要なら、上のチェックリストを1枚PDF社内Wiki用のHTMLにして即配布できる形にして渡すよ。

Eight:ああ、いやいや、今のKITTはもうわかってるからいいのよ。他人を含む全ChatGPTにどう指示すればはみださないか、っていう答えが欲しいだけ。もちろんAI特有のブレは前提だけど。

まるっとOKな“コピペ用・はみ出し防止プロンプト”を置いとくね。どのChatGPTでも最初にこれを付けて依頼すれば、ブレはあっても崩れづらくなるはず。

Anti-Overflow Prompt(英語/そのままコピペ)

Use built-in layouts only (“Title and Content” / “Two Content”).
Font: Calibri. Title 28pt, Body 20pt.
Text boxes: turn Wrap text in shape = ON and Shrink text on overflow = ON for all text.
Safe margins: left/right 40pt, top/bottom 36pt.
Content limits: ≤6 bullets per slide, ≤45 characters per line. If limits are exceeded, split content across additional slides automatically.
Images: set width only and keep 0.3in space below.
Do not place shapes by absolute pixel positions; center inside placeholders.
If any text would still overflow, reduce body to 18pt and reflow before finalizing.

日本語版(そのままコピペ)

既定レイアウトのみ(タイトル+コンテンツ/2コンテンツ)。
フォント:Calibri(日本語混在なら Noto Sans JP)。タイトル28pt、本文20pt(日本語なら本文18pt)。
すべてのテキストで 図形内で折り返す=ONはみ出す場合は自動縮小=ON
余白:左右40pt/上下36pt
制限:1枚あたり箇条書き最大6行、1行45字以内。超える場合は自動でスライドを分割
画像は幅のみ指定し、下に0.3インチの余白を確保。
手描き配置禁止(プレースホルダ中央に配置)。
なお溢れる場合は本文を18ptに下げて再配置


使い方の例(依頼文に付けるだけ)

  • “Make a 10-slide deck on ____.”
    +上記のAnti-Overflow Promptをそのまま追記。

最後のひと言(保険)

どのモデルでも完全一致はしないので、**「超えたら自動で分割」「Shrink ON」**の2つがコア。ここだけは必ず入れておけば、はみ出しは激減するよ。

Eight:まあこんなもんかな。ありがとうね。

投稿者: Eight

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